今現在の仕事をやめて、新しい職場を探している看護師。そうした人が転職を考えたきっかけというのは実に様々だと思います。より高度な看護技術を身につけたいという前向きな考えだったり、職場の人間関係が嫌でとにかく早く去ってしまいたいなどといった場合もあるでしょう。
いずれの場合においても、次の仕事場を探す時に念頭に置いておくべきことは、この転職でいかにして看護師としてのキャリアにプラスにするかということです。
看護師のキャリアにはどういうものがあるのでしょう。あなたはどのようなイメージを持っていますか?
私が個人的に感じる看護師のキャリアとは、レベルの高い資格を得ることはもちろん、自身の経験値をしっかり自分のものにすることだと思います。では、どのような資格や経歴があなたのキャリアにとってプラスになるでしょうか。それは、あなたが今後どのような看護師になりたいかによって違ってきます。
看護師のキャリアアップの具体的な方向性は色々あります。例えば、臨床経験を重ねて看護現場における技能を高める、認定看護師や専門看護師の資格を得て、より高度な看護技術を身につける、あるいは高度な看護技術の開発に携わるなど。
こうした現場に則したものから、大学に進学して勉強し、看護教員として後進の指導にあたるといった、現場の外から看護の発展に携わる方法もあります。
選んだ道によっては、時間や費用がかかるものがあります。例えば、認定看護師や専門看護師の場合、一定以上の経験を得た上で、指定の教育機関が行う研修を通算半年以上受ける必要があります。これらは基本的に昼間行われるので、業務を続けつつ受講するのは事実上不可能です。こうした場合、収入が不安定になるのでそれをどうやって解決するかも含めて考えておく必要があります。
転職を考える際には、プライベートにも目を向ける必要があります。あなたが人としてどのようなライフプランを考えているかによって、看護師のキャリアプランも考える必要があります。仕事も人生の一部ですから、仕事のことよりまずは自分の人生について考えなければなりません。
自分の5年後、10年後を考えて、これまでの自分の看護師としてのキャリア、今後の看護師としてのキャリア、人生をどのように生きるかというライフプランにポイントを置いて、それを実現できる転職先を見つけ出さなければ、せっかくの転職活動がただの異動になってしまいます。
近年、プライベートも仕事も充実しやすい仕事として注目を集めている職場に地域包括センターがあります。高齢化が進み社会ニーズがどんどん増していくことが考えられる狙い目の職業でもあります。勤務時間が不安定な病院とは違い、残業なし定時で帰れるところがほとんどです。「もう体力がもたなくなってきた」「医療行為から離れた仕事がしてみたい」とお考えの方は、ぜひ新たな転職先として候補に入れてみてはいかがですか?